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LogCounterX by taquino
Day12

ここ数日間、ずっと暑い。9月でこんな暑さの日は大した釣りが出来ないことが多い。この日もドラマティックな展開は無かったので例によって日記のスキャン画像をお楽しみ頂こう。
訳)13日(水曜)あつい
今日も暑い。朝10:00〜ミリオネア。
例の奴らは上がって来やしない。
?流で一匹発見するもクルクル
まわるクソ風に上手くレーンに入らずに
終わる。12:00〜突風。
結局、夜まで突風で終わる。
やっぱり朝はキャりベイティス一本で
いいかも。明日は朝からウッドロードだ。

訳了)

またまた原文は頭悪い感じであるが、特にこういった「ホトンド一日突風で終わった日」などは、あまりのやるせなさに心神喪失状態に陥り、「おれってアメリカまで来て、何してんだろう?風に吹かれに来たんだっけ??」みたいな、たそがれ人真っ青な心境になり、一日の終わりに書く日記も力無く、なにやらどーでもいい雰囲気に満ち満ちて来るのだ。

数日前のベイティスのヘビーハッチ以来、これと言った刺激的なハッチにお目にかかっていない。もちろんそれはこの暑さのが原因であろう事は分かりきっている。
もっと変化が必要だった。気候的な変化が。

そんな事を知ってか知らずか、キャンプ場のオーナージェフがこう言った。
「明日は寒くなるから、テントの中で凍らないように気をつけろよ。」と。

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Day13

朝テントから出ると久々にどんより曇っていて寒い。期待満々でウッドロードの地獄道を走破し、パインへブンに着くが、、いきなりの風でフラットな水面どころか、さざ波立ってなーんにも見えない。
しばし待ってみるも、全く止む気配が無いので早々に撤退してランチエリアに向かった。

右手にコーヒー、左手に双眼鏡を持ち、お立ち台の手摺に腰掛けて辺りを見回すも、誰一人として釣り人の姿が見えなかった。天気も微妙に悪いし、なんだか寂しいような気もするが、一式着込んでテクテク出発。
冷たい風は吹いているが、水面を乱すほどでもない。相変わらず空は鉛色に染まり薄暗く、厚い雲の切れ間から時折差し込む光が川面を照らしている。
12:00を過ぎた頃、ついさっきまで何も無かった水面に無数の白い点が見える。流下の量は増減を繰り返しながら足元を横切り、そのピークごとに密度を増し続けている。

この日を待っていたかのように、川中のベイティスがハッチしていた。あっという間に見渡す限りベイティスだらけ。風下になる対岸のバンク目指して川を横切ると、そこにはより一層の密度を増して流下しているベイティスの帯が。まさに絨毯。
この状況で大型がライズしないわけが無かった。思ったとおりの場所で、労せずして1つ目のライズを見つける。

遠くからは一直線に見えていたバンク際も、水流でえぐれているところ、程良い大きさのログでカバーされているところ等など、注意して見るとポイントらしいものが見つからないような、大きなスプリングクリークにも格好のポイントが点在している。
そしてそんな場所には得てしてハッチした虫たちが重なるようにひしめき合っている。最初に見つけたこのライズも、水面に突き出た流木の脇、数センチのところでベイティスの絨毯を揺らしながらライズを繰り返していた。

大きい。ポイントだけ見ればおよそ想像がつかないサイズのレインボーが定位していた。流木はバンクから50cmにも満たない場所で、バンクと流木の間の、本当に小さなスポットに入ってライズをしている。ベィティスを捕食している事は疑いようが無い。ティペットの先に#20のベイティスを結んでフィーディングレーンを確認する。
無数の白い点となって流れるベイティスのおかげで、周辺の入り組んだ流れも丸見えだ。
確かに、レインボーの定位している場所は、流木の頭で分岐された流れの筋が対岸のバンクにある反転流の流れとぴったり合流するような位置で、反転流の中に留まっているベイティスを引っ張り出すように鼻先に向かって流れてくる、魚にとっては「おあつらえ向き」な場所だ。

バンクの草と流木に引っ掛けたらおしまい。徐々に荒れ始めた風に気を使いながら背後から何度かキャストすること数投。ゾクっとするほどぴったりのレーンにフライが乗った。
時間にすれば2秒ほどだろうか。アドレナリンのおかげでこんなに短い時間もこんな事を考えられる。
「いぃ、、よっしゃっ、、乗った、、、、、お!タイミングもばっちり、、、、そら食え食え、、食っっ、、、、、、、、、た!

.........抜け、、た。
そう、賢明な皆様ならお分かりのように、、また、ミスった。

し、しかしっ、、、いいもんいいも〜ん。だって今日は特別な日なのだ。釣り人達はこの風で見渡す限り誰もいない、ランチ貸切、ライズは独占。加えてこのヘビーハッチ。あぁ、今日釣りに来ていない、またはモーテルでヌクヌクしている人達ゴメンナサイ。そして有難う。君達の分まで楽しませて頂きます。
まだまだ上流にも下流にもバンクは続くよどこまでも。このベイティス絨毯がひたすら続いているこの光景を見ているだけで、まだ見ぬライズが永遠続いているのは火を見るよりも明らか!
こんな釣れない奴を相手にするよりも、こういうときは数打ちゃ釣れる!で、あろう!

そそくさと岸に上がり、おもむろに下流に向かって双眼鏡を向ける。・・・!!っ
い。。いた。また、いた。がむしゃらにライズしてるデカイのがバンクにへばり付いてる。。凄い凄すぎるぅ〜、まさに列になってライズしているとはこの事!なんという幸せ!生きてて良かった!!腰を低くしてバンクから離れ、転がるようにライズ付近に近づく。途中、牛のウンコに足をとられコケそうになりながらもポジションに着き、ワナワナしながら川に入る。

数分後、またしてもミスった筆者は撤退の際にバンクで2度ほど滑りながら岸に上がり、取り憑かれたように下流に向かう。
ビッグベンドまで来ると、そこには2本の大きなログが横たわったフライフィッシャー要チェックポイントがある。10メートルほど手前で立ち止まり、ログ周辺の流れをじっと観察すると。。い、いた!また、でかいのが一本目のログの奥に定位している。バンクに隠れるように移動した後、背後から近づこうとしたその時、なんと!手前の2本目のログの後方にもライズする大型を発見。ちょうど2本目のログが棚田のようになり、上流と下流をへだてている。
すぐ目の前にグっとくるライズが2つもっ!くぅ〜ぅう!幸せ!!
どーちらーにしーよーおかーなっとか考える前に手前の奴に決定。静かに釣って両方ともチャレンジするのだぁ〜っはっはぁ〜っィイッハァ〜!!!

さて、勝手に盛り上がって釣り始めたのは良かったが、いざ釣ろうとしたところ、これが、異常に難しい。。とにかく本物が多いのはもちろんだが、ベイティスを食っている割には何かを選んで食っているような。。この時期有力なマホガ二ーから始まって、キャリベイティス、アント、カディス、変なフライその他もろもろ。とにかく何を投げようが、食わない。おまけに突風が吹いてきて釣り辛い事この上無し。しかも、最終的に魚までの距離3m。ロッドの先で頭が叩ける位置まで寄ってみたが、まだライズしていた。釣られない自信まんまんのその振る舞いに、自尊心を粉々にされ、ややキレ気味でトップガイドからティペットを60cmほど出し、激短チョウチン釣り作戦によりライズを直撃したところ、魚雷のように逃げていった。。あまりの派手なスプークに、ちょっとびびる。。

ふぅ・・・、これで、良かったのだ。時間はもう4時。ハッチ終了まで後一時間は無いだろう。残された時間は、そう。棚田の一番上段のいやらしーい場所で、せっせとライズするあいつと過ごすのだ!

出来るだけ有利な位置を取ろうとライズの位置、流れを読むが、、、、、さっぱり分からない。どこからアプローチしても簡単にドリフト出来そうな場所が見つからなかった。
川に向かって、斜めに横切るように横たわるログの真後ろにヘバリ付いたレインボーは、ログに沿って移動しながらライズを繰り返している。一旦ログを乗り越すようにした流れは、ログの背後に小さな落ち込みを形成している。ログに沿って流れる落ち込み沿いの流れとログから扇状に離れるような流れが入り組んだ、一番いて欲しくない場所にレインボーは入っていた。

気付くと辺りにはみぞれが舞い始めている。ライズに熱狂していて気が付かなかったが、指先はすっかりかじかんで、底冷えするような寒さだ。それでもベィティスはハッチし続けているし、ライズはまだ続いていたが、こんな気温の中、数時間も川の中でウェーディングを続けているおかげで、すっかり体力も奪われて集中力も途切れ途切れになる。
このログの脇でライズするレインボーに向かって何度キャストを繰り返しただろう。疲れのせいか、到底手の届かない亡霊にでもキャストをしているようだった。ぶ厚い雲の下で鈍く光る水面と、落ちては消えるみぞれ、下流から上流へと風に運ばれるベイティスの中で、ライズの終わりが近づいているのを感じていた。

次回に続く。
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